MLBは21日(日本時間22日)、ア・リーグ、ナ・リーグの年間最優秀選手(MVP)を発表する。「MLB Network」で中継され、3度目のMVPが有力視されるドジャースの大谷翔平選手が受賞前のインタビューに答えた。 黒のインナーにブラウンのジャケットを身にまとった大谷。番組では通訳がマット日高さんと紹介され、「盗塁は増やしたいと思っていました」と語った大谷。打順が入れ替わったことには「どの打順でも変わらずに、基本的に変わらずに過ごしたいなと」と振り返っていた。 前日にはアイアトン通訳が東京ドームでプレミア12の日本戦を観戦しており、注目を集めていた。マット日高さんはエンゼルス入団時の会見でも通訳を務め、シーズン中もドジャースタジアムでその姿が見られていた。
2022年ドラフト1位のラッシングがキャンプ前にドジャースタジアムで練習する大谷を見た ドジャースの大谷翔平投手がスプリングトレーニングで順調な調整を進める中、驚異的なパワーについて米メディア「ヤフー・スポーツ」が23日(日本時間24日)にコラムを掲載。2022年ドラフト1巡目指名のダルトン・ラッシング捕手が、「大谷の凄さを目撃した」などとパワーに驚愕した様子を報じている。 サイトには「ショウへイ・オオタニのスプリングトレーニングでのHRは、彼の別世界の能力を再び思い出させる最新のヒント『彼はユニコーン』」のタイトルで、ラッシングがキャンプ前にドジャースタジアムで練習していた大谷と“遭遇”した話を紹介。 この冬にラッシングが打撃ケージでバッティングをしていると大谷が登場。ラッシングが見守る中、大谷はトスされたボールを打ち始めた。「最初にトスされた球の打球速度が104マイル(約167キロ)。(同僚の)ラックスと『あれ人間か?』っていう感じで顔を見合わせたよ」と回顧。 さらに2球続けて打った打球は「106マイル(約170.59キロ)に108マイル(約173.8キロ)。どんどん彼は(打球速度が)上がっていくんだ。最速110マイル(約177キロ)まで行っていた。あの軽くトスしてもらってのバッティングで102マイル(約164キロ)以下の打球はなかったと思う」。 ルイビル大学3年時に64試合で23HRを放ったラッシングも「客観的に見て、自分はパワーが普通よりあると思っている」と語るが、「僕は軽くトスしてもらってのバッティングで(打球速度)100−103マイル(約161キロから166キロ)」というだけに“ファーストスイング”で自身のマックスを超える打球速度を計測した大谷のパワーに驚かされた。 コラムではスプリングトレーニングの19日(同20日)に、米アリゾナ州グレンデールの球団施設で行われた実戦形式の打撃練習「ライブBP」で、大谷がJP・ファイアライゼン投手から放った弾丸の“1号”についても詳報。 ファイアライゼンの「打席に立っている彼を観ると、みな静かになり『ショウへイが打つ。観に行こう』みたいになる。打者の1人にすぎない、そういう風に見るべきなんだ。だが、彼の取り巻きをもってすると、それとは少し違うことは明らかだが、それでも彼と対戦できて楽しかった」とのコメントを紹介。 「ひじの手術後のリハビリ中にも関わらず、このドジャースのスーパースターは今でも球界最高の大仕掛けなショー」と大谷の存在感の大きさを伝えていた。
ドジャースの大谷翔平選手が9月19日(日本時間20日)、MLB史上初となる前人未到の「50本塁打・50盗塁」を達成した。 2023年のWBCで日本が世界一になったマイアミの球場での試合だったことや、1試合で3本塁打を含む6安打10打点2盗塁と大活躍したことも絶賛され、日本のみならず世界の野球ファンが心を躍らせる1日となった。 大谷選手の歴史的な偉業について、イチローさんの過去の発言が注目を集めている。 「“伏線”だった」としてSNSが盛り上がったのは、2019年に当時マリナーズの選手だったイチローさんが自身の引退会見で大谷選手について述べた言葉だった。 イチロー選手は、現在の大谷選手の活躍を“予言”していたと話題だ。 2019年に東京ドームでの試合後に開いた引退会見の終盤で、記者に「(大谷選手は)どんなメジャーリーガーになっていく?」と聞かれ、イチローさんは次のように答えていた。 「ピッチャーとして20勝するシーズンがあって、その翌年には(本塁打を)50本打ってMVPとったらバケモンですよね。でも、それが想像できなくはないですからね」 イチローさんが5年前に想像していたことの中で、シーズン50本塁打の記録は現実のものとなった。 イチローさんの“予言”に対し、ネット上では「2019年にはもう想像していたイチローさんはやっぱすげー人」「イチローの発言は伏線だったのか」「イチローの洞察力たるや」など驚きの声が上がっている。 9月25日の試合前(日本時間)の時点で、大谷選手の本塁打と盗塁の記録は「53-55」にまで到達している。 2001年にイチロー選手が記録した日本人最多記録のシーズン56盗塁まであとわずか1つに迫っている。 イチロー選手も同会見で「世界一の選手にならなきゃいけない選手」と語っていた。 大谷選手はドジャースに移籍した今シーズン、指名打者としてチームを牽引し、自身初となるポストシーズンへの進出が決まっている。ナショナルリーグのMVPが有力視されている。
ドジャース大谷翔平投手(30)が22日(日本時間22日)、2年連続3度目のMVPを受賞した。全米野球記者協会(BBWAA)の記者投票で選出された。史上最多を更新する3度目の満票受賞。エンゼルスからド軍に移籍1年目で、米大リーグ史上初の50本塁打&50盗塁「50-50」(フィフティー・フィフティー)を達成した。本塁打54本はナ・リーグ最多、打点130もリーグ1位で、打率3割1分はリーグ2位と、3冠王に近い成績を残していた。59盗塁はリーグ2位だった。 今季はアメリカンリーグのエンゼルスから、ナショナルリーグのドジャースに移籍した。両リーグでの受賞は1961年、66年のフランク・ロビンソン内野手以来、史上2人目。指名打者(DH)での受賞は初となった。3度のMVP受賞は2位タイになった。 大谷は11日(同12日)に、打率2割7分3厘、33本塁打、91打点の遊撃手リンドア(メッツ)、打率2割9分2厘、36本塁打、95打点の二塁手マルテ(ダイヤモンドバックス)とともに、MVP候補としてノミネートされていた。 出塁率(3割9分)、長打率(6割4分6厘)、OPS(出塁率+長打率=1・036)もトップで、MVPの選出に重視されるWAR(データ上、代替選手=最低年俸レベルの選手=と比べて積み上げる予想される勝利数)はベースボールリファレンス版のbWARが9・2、ファングラフス版のfWARが9・1で、いずれもリーグ最高だった。 12日には各ポジションでリーグ最優秀打者に贈られる「シルバースラッガー賞」、14日には各リーグの最も優れた打者に贈られる「ハンク・アーロン賞」、最優秀DHに贈られる「エドガー・マルティネス賞」、両リーグで最も優れた選手でチームを構成する「オールMLBチームのファーストチーム」にDH部門で選ばれていた。 選考はレギュラーシーズンの成績が対象。ポストシーズン前に実施された全米野球記者協会所属の記者30人が投票した。 今季は右肘手術の影響で登板がなかったが、来季は投打二刀流の復活が見込まれている。
はじめに 2023年ロサンゼルスドジャースとスポーツ史上最高額の10年総額7億ドル(約1015億円)で契約を結んだ大谷翔平選手。 MLB史上初2度目の満票MVPを獲得するなど、名実ともに世界No. 1の選手となりました。 そんな世界的プレイヤー・大谷選手は普段どんな食事を摂っているのか、誰が作っているのか、今大谷選手の食生活に注目が集まっています。 そこで今回は大谷翔平の“食事“についてまとめていきたいと思います。 アメリカに行った大谷選手は食事をどうしているのか、実際の食事メニューからこだわりを詳しく解説しています。 後半には、大谷選手の子供の頃の食事についてもまとめており、大谷選手の食事事情はこの記事を読めば全て理解できるものとなっています。 【必見】大谷翔平・アメリカでの食事メニューは? 野球選手は体が資本と言われており、強い体を作るために人一倍食事には気を遣っています。 大谷選手は現在、管理栄養士・大前恵さんとサポート契約を結び、食や栄養を徹底的に管理しています。 大前さんは日本にいるため、自炊するときは作った食事の写真を撮って大前さんに送ったりと工夫しながらやっているそうです。 大前さんは「このチョコレートにはカフェインやカカオポリフェノールがどのくらい含まれているのか」「卵と牛乳のタンパク質の優劣を評価してください」など、大谷選手に質問されたそうです。 このことからも、いかに大谷選手が食事に気を付けているかわかりますよね。 アメリカで大谷選手は何を食べているのでしょうか。 シーズン中はクラブハウスから3食提供されるため、大谷選手はシーズンが始まると、球団の食事を摂っています。 クラブハウスのメニューはバイキング形式で、様々な食事が置かれてあり、その中から選手は好きなものを選んで、食べていきます。 メジャの選手はチキンやステーキなどの肉類ばかりを食べているそうですが、大谷選手は自分で栄養バランスを考えて、メニューを選んでいます。 一般的に20代の1日の摂取カロリーは2300kcalです。 ですが、大谷選手は運動量が多いシーズンの中で、体重を維持するために、その倍の4500 kcalを摂取するよう心掛けています。 このカロリーを摂取するために、食事回数は6回〜7回を基本としています。 特に筋肉を作る元となるタンパク質には気をつけており、豚ヒレ肉や鶏胸肉、鶏ささみ、魚介類など、糖質が少なく、タンパク質が豊富な食材を食べるようにしています。…
現地時間11月21日、全米野球記者協会が選出する両リーグの最優秀選手(MVP)が発表され、ナショナル・リーグでは、ドジャースの大谷翔平が2年連続3度目の受賞を果たした。両リーグ受賞はフランク・ロビンソン以来2人目の快挙でもあり、「ショウヘイ・オオタニ」の名はふたたび声価を高める形となった。 お茶の間が大谷一色となった。その中で大谷の放ったコメントが米メディアでクローズアップされている。 大谷はMVP受賞後に行われた現地メディアの電話会見で、今オフにポスティングシステムでのメジャー移籍を表明している佐々木朗希(ロッテ)について言及。「(佐々木を)勧誘や話をしたことがあるのか?」と質問され、「特に勧誘ということはない」とキッパリ。そして、こう続けている。 「(山本)由伸もそうだったが、シーズン中も特に関係なく、全員去年(一緒にWBCで)プレーした選手とは連絡を取ったりしている。本当に友人の一人として自然に話をしている。彼の意見を尊重している。どこのチームを選んでも、彼なら素晴らしい成績を残せると思う」 すでに“令和の怪物”を巡っては、複数球団からの根強い関心が寄せられている。争奪戦が必至と見られる情勢下で、熟考を重ねている佐々木の決断を尊重するというのは、大谷らしいリスペクトに溢れた意見ではある。 しかし、「特に勧誘ということはない」という部分が思わぬ形で切り抜かれ、現地メディアで問題視されている。米野球専門サイト『Fan Sided』は、ポスティング決定当初にドジャースが獲得を本命視されていた佐々木の動静について「彼らにとって不利な状況が続いている」と指摘。「オオタニはササキをロサンゼルス(ドジャース)に呼び込もうとする際に必要となる大きな役割を果たしているようには見えない」と手厳しく論じた。 選手が交渉の場に介入するのは異例中の異例。ゆえに大谷が批判を受けるいわれはない。しかし、佐々木の現状を踏まえて「友人であるオオタニが、契約のプロセスを侵害したくない、またはササキの最善の道を心から願っていないと見せたくないということは理解できる」とする同メディアは、こう続けている。 「明確に伝える方法を考えればいい」 「それでも、今回のオオタニの発言はドジャース・ファンが聞きたくはないものだ。特にササキの新たな本命候補である地区のライバルであるパドレスが、ササキの師匠の一人でもあるユウ・ダルビッシュの存在をアピールしている。(大谷は)ササキの意思決定プロセスを尊重しつつ、ドジャースの好きなところを明確に伝える方法を考えればいいのだ。 そうすれば、オオタニにとっても、ササキにとっても素晴らしいことが起き続けることができる。しかし、オオタニはフィールド上での華々しさにもかかわらずまだスーパースターの座にあまり興味を示していない。ドジャースはこの冬に先発ローテーションをアップグレードする最大のチャンスを失う可能性がある」 日本球界で大きな影響力を持つ大谷が佐々木獲得のために尽力すべきというのは、あまりに暴論。それだけ佐々木に対する関心が高いとも言えるが、やはり小さくない違和感のある意見ではある。 果たして、佐々木は最終的にいかなる決断を下すのか。年内のポスティング申請の締め切りは12月15日となっている。
Are you familiar with albino turtles? Have you ever seen an albino turtle? We’ve seen tigers, penguins, giraffes, and albino or leucistic whales.…
The kiwi, a small, flightless bird native to New Zealand, may seem like an unlikely candidate for having a giant cousin. However, recent…
ドジャースの大谷翔平(30)は、来季からいよいよ二刀流を解禁する予定だが、ドジャースの投手コーチであるマーク・プライアー氏(44)が19日(日本時間20日)に「投手復帰は遅れるかもしれない」との重大発言を行った。ポッドキャスト番組「ドジャーステリトリー」に出演して発言したもので、オフに行った左肩の亜脱臼の修復手術の影響があると踏んでの見通しだ。また大谷の負担を減らし、二刀流として最大限の力を発揮してもらうために6人ローテーションの本格導入を検討していることも明らかにした。 やはり大谷の二刀流解禁は遅れるのか。 ドジャースのプライアー投手コーチが、地元のポッドキャスト番組「ドジャーステリトリー」に出演して重大発言を行った。 昨年9月にキャリア2度目となる右肘の手術を行った大谷は、順調にリハビリを進め、いよいよ来年から投手として復帰する予定。プライアー投手コーチは「我々全員が興奮している」と期待を口にした上で、こう続けた。 「今年彼がやり遂げたとても驚くべきものを目にしたが、最後に負傷をしたことは確かに理想的なものではなかった。彼の復帰は、少し遅れるかもしれない。(左肩の)リハビリがどのようになるか。それが今後、投球を積み重ねていく彼の復帰プログラムにどのように影響をもたらすかを見てみよう」 投手としての復帰が、本来予定されていた開幕より遅れる可能性を示唆した。 大谷はヤンキースとのワールドシリーズの第2戦で盗塁を試みた際に左肩を亜脱臼する怪我を負った。痛み止めを打ち、テーピングで固めて、第3戦以降も強行出場を続けたが、その際に関節唇を断裂しており、11月5日に内視鏡による修復手術がチームドクターのニール・エラトロッシュ博士の手によって行われた。 球団は「スプリングトレーニングには間に合う」との見込みを明かしたが、左肩のリハビリと、右肘のリハビリを並行して行わねばならないため、投手復帰へ与える影響が危惧されていた。 プライアー投手コーチは、カブスでの現役時代にエースとして18勝6敗、防御率2.43の成績を収めたことがあるが、右肘を痛め25歳で引退を余儀なくされた。そういう過去があるだけに投手のコンディション調整に対しては非常に慎重だ。 今季は同じくトミー・ジョン手術明けのウォーカー・ビューラーの復帰登板を5月6日まで遅らせた。 ドジャースの来季開幕戦は3月18、19日に東京ドームで行われるカブス戦。ファンは、そこでの大谷の投手復帰と、カブスの今永昇太との投げ合いや鈴木誠也との対決を楽しみにしている。どちらかの試合で「1番・投手」とコールされることが最高の復帰ストーリーだが、東京ドームでは、打者に専念し、投手としての復帰マウンドは、後ろにずれ込む可能性が濃厚になってきた。 だが、同投手コーチは、復帰の時期は予定より遅れるかもしれないが、大谷の投手復帰そのものへの不安は持っていない。 「この選手はただスペシャルだ。それ以外にない。今季は、トミー・ジョン手術からのリハビリをやりながら試合に出場し、打撃、走塁で、彼がやり遂げたことは信じられないほど素晴らしいものだった。次の日には、マウンドに戻るための投球プログラムでやるべきことをすべてこなしている。その切り替えが素晴らしい」 メジャー史を塗り替える「54―59」の偉業を達成した裏で、投手への復帰プログラムを丁寧に根気強く続ける、その姿を間近で見てきた。大谷は9月にはブルペンで150キロを超えるボールを投げるまでに回復し、ポストシーズンでの緊急リリーフ登板説が乱れ飛ぶほどだった。 「自分のリハビリに集中して、試合に出て野球界のトップ3とまではいかなくても、最高のレベルで毎日、他のことをやりながらプレーをし続ける。それは、彼のメンタル、感情、知性、そしてどれだけ強靭なのかを物語っている。しかも、そのすべてをこなしていく中でとても物静かで瞬間を楽しんでいる。一日を楽しみ、投球プログラムを楽しみ、ケージでの打撃、ダグアウトにいることを楽しんでいて、それが重荷やストレスになっているようには見えない。彼はチームの一部となり素晴らしいチームメートとのプレーを楽しんでいる」 プライアー投手コーチはそう称えた。 もしかしたら「スペシャル」な大谷のことだから、左肩、右肘のWリハビリも順調に進み、東京ドームでの開幕戦に二刀流解禁が間に合っても不思議ではない。 そしてプライアー投手コーチは、大谷のローテー復帰に備えて、中5日、中6日の登板間隔を与えることができる6人ローテー制の本格導入を検討していることを明かした。 「6人のローテーションは良いかもしれない。今シーズンは山本由伸が日本で投げていた馴染みのある形になるように一部でそうした。それが我々の優先事項といえるものだった。彼を週に1度、もしくは少なくとも5日間休ませて、6日目で投げる形にしようとした」 今季も何度か先発を6人で回したが、それはメジャー1年目で、中4日に慣れていない山本由伸の負担を考慮してのものだった。さらにジェームズ・パクストン(7月にレッドソックスへトレード)、タイラー・グラスノーも休養が必要な投手だったという。 「簡単ではなかったが我々で準備していたものだった。ある選手を休ませる、時々7日、8日の休みを与える、あるいは先発を飛ばすなどの細かな違いがあるが、私は(6人ローテーは)実行可能だと思う。もしやるとすれば、ショウヘイの投手としての負担が重くならず我々に有益となるかもしれない」 大谷の投手復帰にとってもプラスになると断言した。 プライアー投手コーチは、ひとことも触れなかったが、ポスティングが申請されればドジャースが獲得に乗り出すとされている千葉ロッテの佐々木朗希の争奪戦においても、6人ローテーが採用されるなら大きなアドバンテージとなるだろう。…
ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が大方の予想通り、2024年のナ・リーグMVPを受賞した。ロサンゼルス・エンゼルス時代にア・リーグのMVPに2度輝いたのに続き、この4年間で3度目の栄誉。しかも30人の投票者がすべて大谷に1位票を投じ、満票という文句のない結果だった。 この選考のプロセスを知るため、ナ・リーグMVPの投票権を持った3人の現地記者たちに意見を求めた。シーズン後半、一時は遊撃手としての守備の評価も高かったニューヨーク・メッツのフランシスコ・リンドアを推す声が増えた時期もあったが、最終的に大谷が圧倒的な支持を得た理由はどこにあったのか。また、フルタイムのDH(指名打者)としては初めてMVPとなったことの意味をどう考えるべきか。それぞれの視点から語ってもらった。 ★パネリスト デビッド・レノン(『ニューズデイ』紙のコラムニスト。ニューヨーク在住 Twitter : @DPLennon) スコット・ミラー(『ニューヨーク・タイムズ』紙の通信員。2022年に大谷の特集記事を執筆。サンディエゴ在住 Twitter : @ScottMillerBbl) ステファニー・エプスタイン(『スポーツ・イラストレイテッド』誌のシニアライター。ニューヨーク在住 Twitter : @stephapstein) 1. 大谷がMVPに相応しいと考えた理由は? レノン : 大谷はDHながら”50-50クラブ入り(最終的には54本塁打、59盗塁)”というとてつもない数字を残すほどすごい活躍で、相手投手に脅威を感じさせた。そこまでの活躍でなかったら、MVPは、よりオールラウンドに貢献したリンドアだったかもしれない。ただ、現代野球で重要視される打撃成績で、大谷がダントツだった。 本塁打は2位のマルセル・オズナ(アトランタ・ブレーブス)より15本も多く、打点は2位のウィリー・アダメズ(ミルウォーキー・ブルワーズ)を18も上回っていた。打率も首位打者のルイス・アラエス(パドレス)と4厘しか変わらず、三冠王寸前に迫った。59盗塁を成し遂げた上で、盗塁死は4のみ。OPS(出塁率+長打率)1.036はオズナの.925を大きく引き離していた。 DH専任だった大谷は守備につく選手の半分の時間しかプレーしない選手だったとしても、その打撃成績は消化試合の中で叩き出されたものではなかったことも見逃せない。故障者続出のドジャースがナ・リーグ西地区を制すためには、159試合に出場した大谷の働きが必須だった。負傷者リストに入った選手の数(26)はメジャー2位だったように、シーズンを通して故障による欠場者の多かったドジャースのなかで、”エンジン”と呼べる存在であり続けた。 ムーキー・ベッツが欠場した44試合では16本塁打、36打点、32得点、OPS1.024という成績も特筆に値する。地区首位を争ったサンディエゴ・パドレスの追い上げを受けた9月も打率.393、10本塁打、32打点、OPS1.225と自己最高の1カ月を過ごした。それらを考慮すれば、DHのMVP受賞を好まないオールドスクール的な投票者ですら、大谷に1位票を入れずにはいられなかった。 ミラー : 私が大谷に1位票を投じたのにはいくつかの理由がある。何よりも、メジャーの歴史上で誰も成し遂げたことがないことを達成したのが大きい。改めて振り返っても、50-50はとてつもないことだ。それに加え、昨季中、ベッツが故障離脱している間、打順が2番から1番に上がり、それまで以上の活躍でチームを引っ張った。ドジャースへの貢献度の高さは計り知れないものがあったと思う。ドジャースはメジャー最高勝率を挙げたが、その主要因は大谷にあったというのが私の見方であり、MVPに相応しいと感じた重要な理由だ。…