大谷翔平(ドジャース)の超大型契約を超えるか。ヤンキースに所属する若き主砲フアン・ソトの去就に熱視線が注がれている。
今オフにFAとなる25歳は、米球界の移籍市場においても人気銘柄となるのは必至だ。今季にヤンキースと3100万ドル(約46億5000万円)で契約に合意したソトは、年俸調停権を持つ選手としては、大谷の3000万ドル(約45億円)を抜き、史上最高額となった。
迎えたレギュラーシーズンでは、打率.288、41本塁打、109打点、OPS.989の好成績をマーク。ワールドシリーズにまで勝ち進んだ今ポストシーズンでも打率.333、3本塁打、OPS1.106のハイアベレージ。若くして重量打線の一角を担っている。
その若さもあり、昨オフにドジャースと10年総額7億ドル(約1015億円=当時レート)を交わした大谷を“超える”ポテンシャルは十分にあると言っていい。米スポーツ専門局『CBS Sports』は「フアン・ソトはショウヘイ・オオタニの契約に勝るか?」と銘打った記事内で「ある球団は11年契約で5億2000万ドル(約777億円)、もう1つは12年契約で5億4000万(約807億円)。3人目の情報源は冗談交じりに『オオタニが得た金額より100万ドル(約1億4900万円)多い』と答えた」と伝えた。
また、米経済誌『Forbes』も、争奪戦必至のソトの動静について言及。「10年6億ドル(約894億円)程度になるというのがもっぱらの予想だ」としつつ、「ソトの年齢と素晴らしい才能を考えると、オオタニの契約額を上回り、史上最高額の報酬を受け取る選手になる可能性も大いにあり得る」と予測した。
さらに同誌は、「あるベテランスカウトの情報」としてソト獲得に本腰を入れている球団が4つあると断言。ヤンキース、メッツ、ジャイアンツの名を挙げ、大谷をはじめとするスター選手を数多く保有するドジャースとの電撃契約の可能性を論じた。
「ドジャースという球団は、チームに高利益をもたらすスーパースターへの入札に躊躇はしない。すでに彼らはオオタニ、ベッツ、フリーマン、(テオスカー・)ヘルナンデス、(ウィル・)スミス、マンシーを打線に抱えているが、ソトと契約することに、金銭的な障害はないだろう」
あらゆる状況から現実性は限りなくゼロに近い。だが、もしもドジャースが大谷を超える巨額契約をソトと締結したら、球界が騒然となるのは間違いないが、果たしてどうなるか。
いずれにしても、シーズン終了とともに待ったなしではじまるソト争奪戦の行方は、世界的な関心を集めそうだ。